【GSダブル】重力グラードンキュレム+催眠ゲンガー【VCG2016】
VCG2016になってから一回も構築記事を書いていなかったので、久々の更新ですね。
今回の構築はグラードンキュレムです。2週間ほど使い続けました。
キュレムの構築記事はあまり多くないですよね。
下の方にはこのパーティの立ち回りや対策も書いたので、参考になれば幸いです。
ガルーラ、ゼルネアス、ドーブルの3体の対策をしっかり考えつつメンバーは以下の6体となりました。
パーティ
ポケモン | 持ち物 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|
拘りスカーフ | 吹雪 | 冷凍ビーム | 流星群 | クロスフレイム | ターボブレイズ | |
紅色の玉 | 断崖の剣 | 岩雪崩 | 炎のパンチ | 守る | 日照り | |
メンタルハーブ | 猫騙し | 重力 | 挑発 | 先送り | 悪戯心 | |
ゲンガナイト | ヘドロ爆弾 | 催眠術 | 身代わり | 守る | 浮遊 | |
ボーマンダナイト | 捨て身タックル | ハイパーボイス | 追い風 | 守る | 威嚇 | |
ゴツゴツメット | 草結び | 怒りの粉 | キノコの胞子 | 守る | 再生力 |
個別解説
キュレム 性格:控えめ 持ち物:拘りスカーフ
技:吹雪 冷凍ビーム 流星群 クロスフレイム
実数値:201-×117-244-119-140(※D27個体)
努力値:H4 B52 C252 D4 S196
S:最速スカーフドーブル抜き
重力下で吹雪を打っていくメインアタッカーです。
吹雪の威力はすさまじく、耐久に振っていないポケモンならダブルダメージの吹雪2発で沈んでいきます。場合によっては流星群のごり押しで相手を落としていきます。
持ち物は上から殴りたいのでスカーフ。Sはスカーフドーブルを考慮し、それ+1にして余りを耐久に振りました。あまりスカーフドーブルとキュレムが対面することがなかったので、Sをもう少し落として耐久に振ってもいいかもしれません。
技構成について苦手な鋼の処理はグラードンに任せることが多く、クロスフレイムを打つ機会はそれほど多くありませんでした。クロスフレイムではクチートですら落とせなかったので、ここの枠は竜の波動や催眠対策となる寝言でいいと思います。グラードン対策の大地の力は流星群の方が火力が上です。
高いCと一致技は非常に強力なのですが、対水には抜群をとれる技がないのが難点です。
ちなみに重力を使ってない状況での吹雪が両方に当たる確率は49%です。
グラードン 性格:意地っ張り 持ち物:紅色の玉
技:断崖の剣 岩雪崩 炎のパンチ 守る
ゲンシカイキ前:175-222-160-×-111-142
ゲンシカイキ後:175-255-180-×-111-142
努力値:A252 D4 S252
重力下の断崖の剣を打っていくメインアタッカーその2です。
キュレムの苦手な鋼や氷半減の水を処理します。キュレムとの相性補完がいいです。
なるべく上から断崖を打って相手を倒していきたいのでASに振り切りました。一般的な技構成と努力値配分で特筆すべきことはあまりないですね。
Sに補正をかけていないグラードンは相手のグラードンやカイオーガとのSラインが微妙なので、陽気最速にしてもいいかもしれません。
ヤミラミ 性格:慎重 持ち物:メンタルハーブ
技:猫騙し 重力 挑発 先送り
実数値:157-95-100-×-124-70
努力値:H252 B36 D220
このパーティの要です。基本的に初手から出してサポートしていきます。悪戯心で重力を使えるポケモンにはニャオニクスがいますが、ゴーストタイプという点と後述するゲンガーと組み合わせてBIG6に強くするためにヤミラミを選択しました。ゲンガーもそうですが、レックウザの神速が無効なのはかなり強いです。
持ち物は挑発されても重力を打てるようにメンタルハーブにしました。
耐久はゼルネの前で動ける回数を増やすためにD方面に努力値を割き、余りはBに振りました。(たまに出てくる控えめゼルネアスのマジカルシャインで吹っ飛ぶことはありました)ムーンフォースを耐えるのはさすがに無理です。
技構成はこのパーティのコンセプトでもある重力と行動回数を増やせる猫騙し、グラードンやゲンガーを相手よりも先に動かしたりトリックルーム対策にもなるので先送りが確定で入りました。残りはダークホールやジオコントロール、トリックルームを止められる挑発にしました。
現在は精神力ガルーラよりも肝っ玉ガルーラの割合が増えてきているので、初手猫騙しで動けなくなるのが難点です。
ゲンガー 性格:臆病 持ち物:ゲンガナイト
技:ヘドロ爆弾 催眠術 身代わり 守る
メガシンカ前:137-×-83-178-96-178
メガシンカ後:137-×-103-218-116-200
努力値:H12 B20 C220 D4 S252
B:意地っ張り青空プレートA252ファイアローのブレイブバード確定耐え
催眠枠には悪戯心で上から草笛を打てるエルフーンを選択している人も多いですが、ガルーラとゼルネアスに強いポケモンとしてゲンガーが入ってきました。
初手からヤミラミと一緒に出して場を荒らしていきます。メガシンカによる耐久の向上、特性影踏みによって相手の交代を封じるのは非常に強力でした。特に初手からカイオーガを出してくるような相手にはゲンガーとグラードンで簡単に天候の上書きができ、レックウザへの交代を許さないのが強かったです。
努力値配分としてはとにかく上から殴ってくるファイアローのブレイブバードを耐えるように配分して、残りはなるべくゼルネアスをヘドロ爆弾で落とせるようCSに振りました。最近では意地っ張り珠ファイアローの割合が増えているようなので、43%で落とされてしまうのが難点です。これ以上耐久を上げてCを下げるとゼルネアスがヘドロ爆弾で落ちる確率が下がってしまうのが非常に悩ましいです。(ちょっと残っても追加効果で毒ひいて落とせる可能性がありますがね・・・)
技構成はゼルネアスを落とすために攻撃技はヘドロ爆弾を採用しました。ファイアローはもヘドロ爆弾だけでは落ちませんが、ヤミラミとの猫騙しと組み合わせて落とします。
守るは大事に扱いたいので確定。残りの補助技ですが、重力と相性のいい催眠術とガルーラの不意打ち対策や催眠術の行動回数を確保するために身代わりを採用しました。
ヤミラミゲンガーでは多少不利な初手も重力と催眠術、身代わりを使って運ゲー(?)を仕掛けていきます。
ヤミラミと同じく肝っ玉ガルーラが増えてきているのが難点ですね。
技:捨て身タックル ハイパーボイス 追い風 守る
メガシンカ前:170-187-100-131-90-167
メガシンカ後:170-197-150-141-99-189
努力値:A252 C4 S252
ゲンガーはメガシンカ枠としては補助よりなので、もう一匹のメガシンカ枠は威嚇で周りの物理耐久を上げつつ攻撃性能の高いボーマンダを採用しました。ゲンガーの苦手な悪タイプが多い時などに選出していきます。
配分はキュレムゲンガーモロバレルと特殊寄りのポケモンが多くカイオーガやゼルネアスを大きく削りたいのでASに振りました。
技構成は物理で火力が欲しいので捨て身タックルを採用。攻撃技もうひと枠は対竜にはキュレムで十分なので、流星群ではなくハイパーボイスを採用しました。捨て身タックルの反動が嫌な時やグラードンなど物理方面が高い相手に打ちます。
補助技は大事に扱いたいので守るを採用。相手の追い風に対抗するために追い風を採用しました。初手で威嚇を撒いてからキュレムかグラードンに交代。その後また後ろから出てきて威嚇を撒きつつ追い風をして殴るというパターンが多かったです。
技:草結び 怒りの粉 キノコの胞子 守る
実数値:219-×-98-105-139-31
努力値:H236 B60 D212
H:再生力の回復効率のいい3n
B:陽気A252ガルーラの捨て身タックル耐え
ここまでトリックルーム対策が甘いので、最後の枠はモロバレルでトリックルームを誤魔化すことにしました。基本的には相手がトリックルームパーティの時にしか選出しません。ヤミラミでトリックルームを止められる自信があるなら選出しません。
持ち物はメンタルハーブはヤミラミに取られているので、ガルーラを意識してゴツゴツメットにしました。しかし眠らされたり凍らされて仕事ができない場面もあったので、ラムの実の方ががいいと思います。
攻撃技はカイオーガを大きく削りたいので草結びを採用しました。残りの補助技は他で採用されてるモロバレルと変わらないので特筆すべきことはないですね。
選出と立ち回り
初手
+or
後発
対BIG6もオーガレックも基本的にはヤミラミゲンガーの並びでロックしていきます。影踏みと催眠術で相手をロックしつつ相手に有利な伝説に交代して殴っていくのが基本的な立ち回りです。
相手にマニューラなどの悪タイプがいる場合はボーマンダを選出して周りの物理耐久を上げます。
初手に相手がゼルネアスを選出してきた場合は、ジオコントロールを積まれると後続のキュレムが動けなくなるので、ゲンガーとグラードンで倒します。
クロバットやファイアローが初手に出てきた場合、追い風を打たせないようにすることが大切です。
ボルトロス、レパルダスなど悪戯心持ちを選出してきた場合はゲンガーに挑発や電磁波が入らないように立ち回ります。
相手がトリックルームパーティならばヤミラミゲンガーグラードンモロバレルという選出になります。とにかく寝かせてで誤魔化していくことが大事です。相手のトリックルーム始動役がエルフーンならキュレムを選出しても有利に立ち回ることができると思います。トリックルーム始動役はクレセリアなら催眠術を、ドータクンやエルフーンなら挑発をと相手によって催眠術か挑発を打ち分けてトリックルームを阻止します。
万が一トリックルームを成功された場合はゲンガーの身代わり守るを連発して伝説に交代されないように立ち回ります。
相手もグラードンキュレムの場合には初手にヤミラミとキュレムを出していきます。どちらが相手のキュレムを先に倒して有利に立ち回るかの勝負になります。
対BIG6の初手の立ち回り
こちらに有利な並びです。ヤミラミでゼルネアスに猫騙し、ゲンガーは不意打ち警戒のために身代わりを選択します。
相手が精神力ガルーラならガルーラを放置して重力催眠でゼルネアス→ガルーラの順番に寝かしていき、ヤミラミをグラードンに引っ込めます。
相手が肝っ玉ガルーラでゼルネアスを止められなかった場合はガルーラで身代わりを壊しにくるパターンが多いので、重力催眠でガルーラを寝かせにいきます。
これもこちらに有利な並びです。
ヤミラミはドーブルに猫騙しor挑発。ゲンガーはゼルネアスにヘドロ爆弾を選択します。相手がトリックガードを持っている可能性もあるので、なるべくドーブルの襷を潰しておきたいです。
ゼルネアスが守って猫騙しで止めたドーブルがスカーフなら、次のターンこの指とまれを使ってくるはずなので、挑発身代わりを選択して下手にドーブルを倒さないようにするのがいいです。
(肝っ玉ガルーラでなければ)有利な並びです。
挑発でドーブルを止めて、ヤミラミで止められなかった時の可能性を考慮してゲンガーは身代わりを選択します。ダークホールがヤミラミに入った場合は速起きを祈るしかないです。ドーブルを止めることに成功してガルーラもヤミラミゲンガーに打点がない場合はTODも狙えます。
有利です。猫騙しヘドロ爆弾でファイアローを落とします。ボーマンダはおそらくハイパーボイスです。次のターンはファイアローを倒された場所からグラードンが出てくるので、重力催眠でグラードンを止めつつ、ボーマンダでゲンガーを倒してもらいます。ゲンガーが倒されたところにキュレムを出して吹雪です。
不利です。挑発対策にファスガとダークホールでしょう。ヤミラミでファイアローに猫騙しをして催眠術でドーブルを寝かせるのがいいと思います。
キュレムに寝言を搭載していればヤミラミをキュレムに変えて、ゲンガーは身代わりが安定すると思います。
ヤミラミゲンガーでは不利です。相手がこの初手ならボーマンダがかなり有利です。
どうにかしてファイアロー止めれば可能性があります。しかし初手ボーマンダだと初手ゼルネアスがきつくなるのでなかなか難しいです。
この構築の対策
BIG6でこの構築を対策するなら、選出はガルーラファイアローグラードンゼルネアスの4体で確定だと思います。初手はヤミラミゲンガーを意識するならガルーラファイアローかファイアローグラードンでいいと思います。ヤミラミゲンガーグラードンキュレムという選出では、S操作手段がないのでファイアローの追い風がかなり刺さります。この構築ではゼルネアスを倒せなければ、キュレムは動きにくいです。キュレムの技ではゼルネアスを一撃で倒すことはできません。ヤミラミゲンガーでは初手のゼルネアスは動きにくいので、ゼルネアスは後ろから投げるのがいいと思います。
カイオーガ構築の場合はカイオーガを後ろから投げるのが正解だと思います。初手ではゲンガーの影踏みで逃げられなくなり、グラードンに交代されて水技を打てなくなります。雨状態では吹雪と根源の打ち合いになるとキュレム側は凍らせない限りかなり不利です。グラードンが相手のカイオーガよりも早く動けて勝てた試合が多かったので、オーガレックを使うならカイオーガのSは最低限準速グラードン+1になるようにすべきだと思います。
トリックルーム構築もこのパーティにとっては苦手な相手です。ドータクンやディアルガが苦手な相手です。グラードンしか打点がないので、グラードンが倒された瞬間に負けが確定します。催眠術とキノコの胞子で誤魔化してる部分があるので、神秘の守りは非常に有効です。
終わりに
重力下で吹雪や断崖を当てていくのは使っていて非常に爽快でした。しかしヤミラミゲンガーの並びが崩された時の切り返しが難しく、レートも1700台をうろちょろしてこれ以上レートを上げるのが難しいと判断して公開しました。精神力ガルーラや意地っ張りファイアローが増えてきているので、動きづらくなってきた点もあります。
BIG6は選出パターンの多さで完全に対策することが不可能ですが、苦手な並びの切り替えし方とトリックルーム対策さえしっかりすれば非常に強力なパーティだと思います。
今このパーティを使うなら、ファストガードでガルーラの猫騙しやファイアローのブレイブバードの対策に加え、電磁波でS操作ができるニャオニクスを重力始動役にした方が使いやすいのかもしれません。
これからこの系統のパーティを使いたい方やグラキュレムに対する切り返し方が上手くできないという方の参考になれば幸いです。
ここまで構築記事を読んでいただき、ありがとうございました!